先月”近況”の項で書いた、車椅子対応 住宅リフォームの続きです。
車椅子生活のご夫婦が 母 + 妹 と実家で同居されることになり
■洋室 × 2間 → 夫婦のプライベートスペース
■トイレ・浴室 → 車椅子対応 をご希望されました。
階段を挟んで8帖 と 6帖の部屋が、ご夫婦のプライベートスペースへ。
階段下を通路として行き来できるようにし、
6帖を収納/インターネットスペース、8帖を寝室として使用することに。
↓↓ 写真は 階段下通路 兼 インターネットスペース。
↑↑ テーブルは2方向から車椅子使用できるよう、脚の向きを変えて取付けています。↑↑
取外して90°回転させるとローテーブルとしても使えるんですよ。
寝室にはベッド2台を設置。 車椅子の動作スペースも
確保しなくてはいけませんから、レイアウトは難しかったですね。
8帖はベッド2台を設置した場合の最低限必要な広さなので、それだけでイッパイ感。
壁に寄せ真ん中にスペースを空けるも、ベッド間が開き過ぎるとコミュニケーションが取り辛くなります。
1台は壁に寄せ、もう1台は車椅子の動作スペースぎりぎりを空けることに。
TVを取り付ける壁も造作、DVDは右下BOXへ。
床には電気式床暖房を。やっぱしあったかい。
身障者対応トイレ
もともと1坪の広いトイレだった為、間取りには手を加えず、
床の貼り替えと便器交換のみ。手洗いは近々交換予定。
今回リフォームをさせて頂いて考えたこと。
壁には手摺りも取付られるよう下地を入れ、丈夫な板張り仕上げ、
出入り口はバリアフリー、開口幅もゆとりを持たせています。
でも そんな動線や設備などの快適性を追及することは
当たり前のことなんだな。それだけでいいのかな?と。
例えば、お風呂場は浴槽へ出入り易くする為の台を設けました。
そこに 『開口部を設け、湯船に浸かりながら眺められる小さい庭』+αの ご提案をする。
癒しとか楽しみとかが精神的なゆとり や 活力を生むんじゃないかと。
最近の住宅は、住む人のライフスタイルに合わせて演出されるのに
身障者対応となると、なぜか画一的になってしまう気がしますね。
予算との兼ね合いもありますが、これからも考えて生きたいテーマです。
by ハル